本記事は"Mist アドベントカレンダー2024"に記載したものと同じものです。
データセンターセクションにも掲載するための再掲となります。
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MISTファンの皆様こんにちは!
今日の記事は少し番外編です。
MISTをご存知の方はこのタコ足のMIST Marvis Actionsの画面は見たことがあると思います。
ただ、この右の方に見慣れないカテゴリーがないでしょうか?
そうです。
"Data Center/ Application" というのがあります。
Mistは実はデータセンターネットワークも管理範囲にすることができます。
ただ、正確にはMIST単体ではなく、Apstra Cloud Services(ACS)やJuniper Apstraと呼ばれる製品と連携することで、上記のようにMISTのGUI でデータセンターも含めて状態把握することができるようになります。
"Data Center/ Application"をクリックすると、以下の画面が表示されます。
これがApstra Cloud ServicesのGUIです。
現在はMist Cloudとは別のインスタンスとして起動しています。
そして、右下を見るとよくご存知のMarvisくんも見えます。
そう、データセンター環境でもMarvisくんも使うことができて、
データセンターでもAIopsを利用することができるというものです。
▪️Apstra Cloud Servicesって何?
Apstra Cloud Services(ACS)とは、データセンターネットワーク向けにAIopsやネットワークアシュアランスを導入することができるクラウドサービスです。
Juniper社は2021年にApstra社を買収し、データセンターネットワークの自動化や可視化を行うマルチベンダーコントローラーであるJuniper Apstraとしてリリースしています。Apstraのコントローラーはオンプレミスに配置してオンプレミスのデータセンターネットワークを管理するものです。
Apstra Cloud Servicesは、オンプレにあるApstraと、クラウド上にあるApstra Cloud Servicesを連携させることで利用できるようになります。
Apstraのコントローラー単体でも可視化や異常検知などできますが、Apstra Cloud Servicesは、その上位に位置し、複数のApstraを統合管理したり、AIops機能含めたさまさまな追加機能を利用することができます。
Apstra自体については今回はあまり多くは触れないですが、IBN(Intent-based networking)という考え方で自動化や正常性確認を行います。これは、"こういうネットワークが欲しい"、というネットワークデザインをGUIやAPIで行うと、必要な設定の自動生成・監視の自動化・アシュアランス など、初期構築から運用までライフサイクル全体を管理することができるというものです。
ApstraのGUIはこのようになってます。
こちらで設定を変更したり、稼働しているネットワークが期待しているネットワーク(インテント)と異なっているかどうかという正常動作確認や、トラフィック監視、パラメーター監視、フロー監視、などなどが行えます。
Apstra自体についてもう少し知りたい方はこちらの記事や、各リンクを見ていただいたり、ご相談ください。
Apstraのコントローラーでは、設定自動化による設定変更も行いますが、Apstra Cloud Servicesは設定変更は行いません。それぞれで補完することでデータセンター向けのAIopsを利用することができるというものです。
Apstra Cloud Servicesは、今後もさまざまな機能が追加されますが、今回は、既にリリースされている三つのサービスをご紹介します。
▪️Marvis VNA for Data Center
そのままの名前ですが、Marvis VNA(Virtual Network Assistant)がデータセンターネットワークでも利用できるようになりました。
Marvis Actions for Data Centerでは、オンプレのApstraから送られる情報を分析して、異常検知やトラブルシュート解析に役立てます。
現在はこちらにあるようなイベントを表示することができます。
イベントが発生しているところはカウントアップするため、クリックするとその内容や詳細を確認することができます。
例として、Connectivity/接続性 を選択すると、 BGP Mismatch/BGP不一致 のイベントをカウントしているのがわかります。"もっと見る"というのをクリックすると、より詳細の内容がわかります。
ちなみに、このように日本語GUI表記もできますが、まだBeta扱いです。
"もっと見る"をクリックすると、
Marvis VNA for DCでは、自然言語処理(NLP)をサポートするチャットインタフェースであるMarvisも使えます。
MISTユーザーにはお馴染みの右下のMarvisくんをクリックするとチャットインタフェースが使えます。
現時点では、ドキュメントやナレッジのドキュメント検索を自然言語で検索できます。
利用しているデータセンターネットワークの状態確認やトラブルシュートに自然言語を利用するようなAIopsを期待する場合は、もう少々お待ちください。近々ご紹介できる予定です。
「なんだ、ドキュメント検索だけか」、と思うかもしれないですが、結構活用できます。
例えば、ApstraのGUIの操作方法を忘れた場合のオペレーション方法や、アラートが出た時の解決方法をチャットで聞くとドキュメントのリンクと共に教えてくれます。
私自身もApstraのオペレーションで、「あれ、あの設定ってGUIのどこで設定するんだっけな」と忘れてしまったことがあり、Marvisくんに既に何度も助けられています。
プロンプトエンジニアリングで"日本語で教えて"とすると日本語でも教えてくれます。
なお、Juniperのドキュメント全体を自然言語により検索ができるAsk AIというのが最近Juniperのドキュメントで使えるようになっています。Ask AIでもJuniper社のドキュメントを探すことができますが、Ask AIとApstra Cloud ServicesのMarvisの自然言語によるドキュメント検索は、内容が異なります。Apstra Cloud ServicesのMarvisでは、よりApstraに特化して、最適化・トレーニングしたものが利用できます。
AIですので、ハルシネーションで間違った答えを返すこともあります。ただ、ドキュメントのリンクも確認ができるので、参考としても活用できます。また、フィードバックボタンもあるので、どしどし使って、じゃんじゃんフィードバックをお願いします。
▪️Service Awareness/サービス認識
Apstra Clouse Servicesの別のタブではService Awareness/サービス認識というのが使えます。これは、データセンターで利用しているサービス/アプリケーションのさまざまな情報を把握することができるというものです。
具体的には、利用しているサービス/アプリケーション・接続状況・サービスのスループット・トラフィックフロー・利用時間・過去の接続状況の比較など、が確認できます。
これらの情報は、オンプレミスのApstraとApstra Flowから送られる情報を分析して、表示しています。
データセンターネットワーク管理者の場合は、例えば、サーバーエンジニアやアプリケーションエンジニアから、「なんかネットワーク繋がらないんだけど、ネットワーク悪くないの?」と問い合わせが来る場合があります。そんな時は、このService Awarenessを利用して、問い合わせが来たサーバーやアプリケーションがいつどこに接続されていて、正常に通信ができていたのか、その時にネットワーク側の問題はあったのか、というのを確認することにも利用できます。
▪️Impact Analysis/影響分析
Impact Analysis/影響分析は、ネットワークデバイスに何か障害が発生したときや、期待しない動作が発生した時に、どのアプリケーション、どのサービスに影響があるかというのを分析してくれるものです。
例えば、Link Status Mismatchのアラートにより接続ができ無くなった場合、どのサービス、どのクライアントにいつ影響があったのか、というのを可視化することができます。
また、何かの原因で複数のアラートが発生した場合は、各アラートを分析し、複数のアラートを発生させる最初の原因は何かというのを分析できます。
分析できるパターンも今後増加していきますが、例として、スイッチのポートがダウンして、BGPの問題や経路の問題など複数のアラートが発生した場合、トリガーとなったキーのアラートはスイッチのポートダウンが発生したため他のアラートが発生したということがわかります。GUIを見るとキーのメジャーのアラームと共に関連イベントを表示されているのがわかります。
▪️その他
Apstra Cloud SericesのGUIは、他にも、
複数サイト/複数コントローラーの一覧や、
アラートの一覧、
管理デバイスの一覧、
などを、
見ることもできます。
Apstra Cloud Servicesはこのような機能だけでなくさまざまな追加機能のロードマップがあります。今後の追加機能を楽しみに待っていてください。
Apstra Cloud Servicesについては、こちらの公式ドキュメントも参照ください。
Apstraの次のリリースではこの連携の設定もより簡素化される予定です。
以上、今回の記事はMIST自体のというよりはMISTと関連したMarvisも活用できるApstra Cloud Servicesをご紹介しました。ご興味ある方は是非ご連絡お願いします。
JuniperではAI for Networking とNetworking for AIというのを掲げており、今後もAIをさまざまなネットワークドメインへ拡大していきます。今後もAIに関連した製品や機能のリリース予定がありますので、MISTはもちろんですが、MISTに限らずご期待お願いします。
それでは、皆様、Merry Christmas and Happy New Year !!